私は部屋着を着て、うなだれていた彩音を蹴った。

「ちょっと、臭い身体で新しい布団にマーキングするのやめて。せめてシャワーしてきてよ」

彩音はのろのろと立ち上がりシャワーのところまで服を脱ぎながら歩いて行った。
彩音がどこにいったかは落ちている服が物語る。

彩音がシャワーを浴びている中、部屋は無音だった。
静かに時が流れる。

布団がこんなに心地良いなんて、いつぶりだろうか。
布団で寝るのは。

そんなこと考えている間に彩音がシャワーから出てきた。