「この風船、ソウくんの??」



あたしの返事のせいでか会話がなくなってしまった。



「うん!!」



お母さんに怒られてしょんぼりしていたソウくんに声をかけると、返ってきたのは元気な声。



落ち込んでる、ってわけでもなさそうね。



「ソウ、よかったわね」



「うん!!おねえちゃんありがとう!!」



「どういたしまして」



お腹は益々減っちゃったけど、こんなに喜んでもらえるなら、風船を取ってよかったかなって少しだけ思った。