「それで、私たちがアリスに素っ気無かった理由はね…」
あ、そうだ。そこ重要だった。
「アリスに、傷ついてほしくなかったから」
え…??
「アリスが真実を知る前に、この世界を嫌いになってほしかった」
「な…んで……」
「白雪姫が王子のフィアンセって聞いて、アリス嫌じゃなかった…??」
「……」
何も言えなかった。
確かに嫌だったけど、それが何でここを嫌いになることに繋がるのか、分からなかった。
そしてラキさんは、あたしが今まで否定してきたことを、肯定した。
「だってアリス、王子のこと……好きでしょ…??」