それに誘われるかのように、二人は歩きだした。五分、十分、いやそれ以上かも知れないが、とにかくその香りを追って歩いた。すると、目の前に意外な店が立っていた。庭があり、そこに桜の木があった。満開だ。
「こんなところに、あるんだねぇ」
美玲は変な感心の仕方をしていた。
「あるんだなぁ」
駿も同じだった。似たようなリアクション。ケンカこそするが、きっと二人の相性はいいのだろうと思えた瞬間だった。
「入ってみる?」
「そりゃ、ここまで来たんだから、入るだろ。今から別の店探すの面倒くさくね?」
「だね」
それだけ言うと、扉を開き、中に入った。
「いらっしゃいませ。ご予約のお客様ですか?」
「いや、予約してないとダメな感じ?」
「いえ、大丈夫です。お二人様ですね。こちらへどうぞ」
席に通されるまでの間、様々な花を目にする事になった。色彩のすべてを凝縮したかのように、赤、青、黄、緑、白に、黒、それ以外の色も鮮やかに目に飛び込んでくる。
あまり花に関心のなかった美玲でも、これには喜んでいた。
「すごいね、こんなに」
「こんなところに、あるんだねぇ」
美玲は変な感心の仕方をしていた。
「あるんだなぁ」
駿も同じだった。似たようなリアクション。ケンカこそするが、きっと二人の相性はいいのだろうと思えた瞬間だった。
「入ってみる?」
「そりゃ、ここまで来たんだから、入るだろ。今から別の店探すの面倒くさくね?」
「だね」
それだけ言うと、扉を開き、中に入った。
「いらっしゃいませ。ご予約のお客様ですか?」
「いや、予約してないとダメな感じ?」
「いえ、大丈夫です。お二人様ですね。こちらへどうぞ」
席に通されるまでの間、様々な花を目にする事になった。色彩のすべてを凝縮したかのように、赤、青、黄、緑、白に、黒、それ以外の色も鮮やかに目に飛び込んでくる。
あまり花に関心のなかった美玲でも、これには喜んでいた。
「すごいね、こんなに」