『………茉莉亜さん…?』


聞き覚えのある声が
純一の背後から聞こえた。


誰の声だか顔を見なくてもわかる。


ビクリと震えてしまった肩から、
純一は何かを悟ったかのように
私を抱き締める手を緩めた。