抵抗する間もなく連れてこられたのは、
いかにもセキュリティのしっかりしたマンションで、

そのマンション上層階の一室だった。


『…君の家?』


『……そうです。』


ワンルームに近い作りだけど、
私の部屋よりははるかに広く、
殺風景で寂しくなるほどモノがない部屋だった。



一人暮らしにしては広いし、
家族三人で暮らすには狭い気がした。