佐古田がハバキの脇腹をこづいた。

「イスルギはああ見えて硬いからの。女の扱いについてはとんと教えなんだのであろう。よいか、ハバキ。女あいての戦さには押しの強さも肝要ぞ」

「押し、か」

「そうよ。贈り物もいい。おんな子どもは髪飾りや花や、やくたいもなきものを喜ぶ」