「なれど戦さは刀や弓矢のみでするものにあらず。我らがキビのごとき大国に立ち向かうには、策も肝要かと心得ます」

 策と聞いて、ハバキはあらためて安日に視線を向けた。八束が揶揄を含んだ声で質す。

「安日どのには良い策がおありと見える。この八束にもお教え願えるかな」

「わたくしならば、間にある国と手を結びます」