しわがれてはいるが力の溢れる声に、一同はしんと、静まりかえった。

「安日どのには、この老いぼれの言葉で得心いただけようか」

 安日は両手をついて、額を床にこすりつけた。

「ご無礼を申し上げました。なにとぞ、若気の至りとおゆるしくださりませ。ハバキどのにも、長のみなさまがたにもお詫びを申し上げまする」