その日、
金曜日がすぎて
今日、月曜日から
湧井くんのいった考えを実行する。
わたしが変わる。
「はよっ弥生!」
「若菜っ♪おはよー」
教室にはいって一番に
若菜を見つけた。
山里くん…は
まだきてないか。
ってもう関係ないけど。
「弥生!」
あっ、!
「え?いま…」
驚いてる若菜をおいて
「恭介くんっおはよー」
湧井く…恭介くんはわたしたちの
もとへかけよってきた。
「え、えぇ!?弥生!?」
あははっ若菜が超テンパってます。
まぁそりゃそうか。
いきなりそこまで仲良くなかった二人が
呼び捨てしあってるんだもんね
てことで若菜に二人で事情を説明した。
わたしの話をききおわった若菜は
「ほん…とに?
弥生…。」
「本気だよ、大丈夫。
若菜と恭介くんがいるし」
わたしがそういうと
二人は優しく微笑んでくれた
「それに…自分自身も
変わりたいって思ってたしね」
「…そっか」
わたしは
今日から山里くんと関わらない。
ちがう。
山里くんの存在を……
わたしのなかから消すんだ。
「れーーーんっ」
…でた。
「皐月」
そう呼ぶのは。
金曜日まで…好きだった人。
実際はまだ好きだけど…
もう…忘れるんだ。
そうすれば前みたいな
醜い嫉妬や苦しみから
解放される。
これで満足なんじゃない?
お互いに。
「弥生、今日ひま?」
恭介くんはわたしの顔色を
うかがいながら聞いてくる。
「ん?ひまだよー
どうせ帰りもひとりだし」
あ。ちょっと嫌味に聞こえたかな。
少し気にするも
視線は山里くんにはむけない。
「ちょっとぉ!
弥生と湧井くんだけなんて
ずるいーーっ!」
若菜はわたしの机に
肘をついて膨れっ面になる。
「だって高浜、部活だろ?」
「うっ…
あたたた…お腹いたいから
今日は休もうかなぁー?」
…若菜よ。
そんなうそが通じるか!
「ほぅ?そーか腹いたか!
じゃ真っ直ぐ家にかえれな?」
「ぇえ!!!
うぅ~…湧井くんのいじわる!!」
あははっ
二人の会話がおもしろくて
思わず笑みがこぼれた。
「おっ、弥生の笑ったとこ…
なんか久々に見た気がする」
そういった恭介くんは
爽やかに笑った。
『きょーすけぇーーーー!』
お。さすが人気者の恭介くん。
クラスの男子からお呼び出しか!
わたしは若菜とふたりになる。
若菜は相変わらず
両肘を机についてわたしを見上げる。
「…ねぇ、弥生?
弥生は…さ、山里くんに
別れよっていわないの? 」
……やっぱついてくるか…。
「わたしからは…いわない
ってゆかもう話しかけないから…」
若菜は黙って
わたしを見つめてゆっくり
頷いてくれた。
「うん…弥生の決心がそんな
高いなら、もうあたしは
弥生を応援するから。
って、前から応援してるけどね♪」
わたしはそんな可愛いことを
いってくれる若菜に
ありがとう
ってお礼をいった。