「今まで、ごめん」 教室に響く里麻の声。 唐突な言葉。 でも、一番素直な言葉だった。 「こんなんじゃ親友失格だよね。伊月くんが好きで、涼を嫉妬しちゃうなんて」 「ごめんね」と、また里麻が小さくつぶやいた。 「私こそ……っ」 「涼は謝らなくていいんだよ。里麻が悪いんだから」 「違うよっ」 「違ってなんかない」 私が反論しようとすると、里麻の強く光る視線が突き刺さる。