「そうそう!! 本っ当最悪!! 訴えてやりたいよ!! 」




「結構、被害受けてる子多いよね。とくに可愛い子は。」




「そうだよね。5組の石田さんなんか、毎時間指名されて困ってるらしいよ。」




「かわいそうにね…。まぁ、石田さんは“あれ”と付き合ってるんだから大丈夫でしょ。」




と、言って黒板近くにいる男子を指差す千咲。




「あー。“あれ”。」




あたしたちの言う“あれ”とは、うちのクラスの“岡田 将”。




学校では1、2位を争うほどのイケてる奴。




いわゆるイケメン。




「中学校のときはそんなに人気なかったけどね。」




千咲と将は同じ中学校で、そこそこ仲がいいらしい。




あたしも、たみに話をする相手だ。




「そうなの?? あの容姿だし中学の時からモテモテなのかと思ってた。」