私はそんな五十嵐に少し驚いた。

優しいとこあんじゃん‥

なんて思ったのは一瞬だけ。
次の瞬間には、
「なにその物足りなさそうな顔。もしかして続き、して欲しいの?」
なんて、意地悪そうに笑いながら言う。

私は首をぶんぶん横に振って、五十嵐がかけてくれたであろう毛布を頭からかぶる。