私は貧血になりやすい体質だ。
きっと、今、一気に血がのぼったから。

私は力なく五十嵐の身体によりかかる。

「りほ?」

五十嵐が私をおさえつけていた手を離し、優しく私を抱きとめる。

「ごめんっ‥具合悪い‥」

私の記憶はそこで、切れた。