玄関まで、彼も一緒にでてくる。

私は無言で行こうとする。
と、彼が急に、
「あ、忘れ物。」
なんて言うから思わず振り向いた。

チュッ

ほっぺにキス。
「バーカ。ひっかかった」
そう言って彼が微笑む。

私はそのまま彼を突き飛ばして、エレベーターに乗り込んだ。