「まぁいいや、とりあえずはいって」

「なに言ってんの?もう帰るし。私は五十嵐くんの家にきた。任務完了。」
「そんな簡単に帰すわけないじゃん。」

そう言うと、無理やり私を家の中に引き入れ、玄関の鍵をしめた。

私たちの住むマンションは新しい。よくも悪くも。
だから、鍵にも指紋認証システムが使われているから、いちどしめられたら私は鍵を開けることができない。

しかもうちのマンションは内部から鍵をかけ、開ける場合も指紋認証システムを使う。つまり、私は五十嵐くんに閉じ込められたってわけだ。