この人は何を言い出すんだ。
「やだよ。」

「ダメ。名前で呼んで。」
「無理」

「じゃあキスしちゃうけど、いいの?」

は?キス!?
無理無理!
名前で呼ぶのも無理!

「キスも無理」
「じゃあ呼んで?」

「‥っ‥」
私は思いきり五十嵐を睨む。
五十嵐は相変わらず整った顔で意地悪そうに笑う。