「いらっしゃいませー‥ご主人様‥」
私はうつむいたまま言う。
うわー、無理!
やっぱむりっ!
恥ずかしすぎるでしょ‥

「えーと、何名様でございますか?」
相手の顔をみずにさっきの台本通り話す。

「あ、四人っす。」

「じゃあ、こちらに‥」
テーブルまで案内して、私はそそくさとさろうとする。

と、その時急に腕をつかまれた。
私はとっさに振り向く。