「ネロ!学校行くよ!」

そうズカズカと私の家に押し入ってきた百合。


「ちょ…」



百合は、私の部屋をみつけるなり私に無理やり制服をきせた。




「ネロ!ほらいくよ!」




財布と携帯しか入ってないスッカラカンな鞄を私に投げつけて

「え、ま…は?ちょ……!?」





ぐいぐいと私を家から連れ出した。


百合の強引さに圧倒されていた私は、知らぬ間に校門が見えるところまできていた。



ちょっと待ってよ?何で私が学校なんかいかなきゃなんないの?


校門を目の前にしてふと我に返った私。




バシッと百合を振り払って立ち止まった私。




「私、学校なんかいかないからね!!」



強く百合に言ったのを覚えてる。
けど百合は、顔色一つかえずに




「何言ってんの、はやくいくよ馬鹿ネロ」



そう言ってまた私の腕を掴んだ。

「嫌だ!」





そう言ってまた振り払う。
そんなことが数回続いて



「ネロ何やってんの…いくよ?」



座り込む始末の私に呆れた顔でため息をつく百合。



だいたい百合に私が学校に行こうが行かないかなんて関係ないじゃん…。




百合のそういうとこ本当にわかんない。


そうイライラとしていた私。






「はぁ……ネロ?私さ…ネロが留年して同じクラスにいなかったらさ?嫌なの、ネロに留年されたら私困るの!だからテストだけでもいいからちゃんと受けてよ」



私にそう言った百合は、少し目じりに涙をうかべてた。



あの日私は、何を思ったかわからないけど

結局は、学校にいかず
百合を置いて家に帰ったんだ。




けど百合の目が忘れられなくて次の日…。












「よし、完璧!」



ロングの茶色い髪を緩く巻いてピアスをつける。



自分の意志で制服きるなんかいついらいだろう?
パンツがみえそうなくらい短いスカートをはき靴をはく。





次の日はちゃんと学校に行った。




教室に入ると真っ先に百合が私のほうへやってきて……