当時ずっと一緒に溜まっていた友達は月に8万、多いときで何十万も貰う私に『いいなぁ』と羨ましがるだけだった。


私からしたらよくないよって感じだわ。


私だって普通の家みたいに
優しいお父さんやお母さんがいて温かい手作りの晩ご飯や朝ご飯が食べてみたかった。



「親なんかうぜぇだけだよ」と友達が文句言うのに憧れさえ覚えていた時もあった。




でも今は違う。

これは血かな?





「あはは(笑)『お前って3またかけてんの?』だって(笑)、当たり前じゃん(笑)こいつとのHいかないんだもーん(笑)ねー、百合酒とって?」




親に似て、金に溺れ酒に溺れ男に溺れた。


「ビッチだねネロって(笑)」


百合と私がよんでいるのは
最近ずっと一緒にいる原田百合子。

同じ年の同じ学校。





“親友だった”







「ネロ…もう一途なんなよ?私いい男紹介するからさ」


百合は私ほど酷い男遊びをする子でも悪い子でもなかった。むしろ普通の女の子。

金遣いの荒かった私、男遊びの酷い私、遊び回る私を心配してくれていたのは百合だけだったと思う。





「えー…考えとく!」


酒がまわっていた私は、そんな百合の心配もろくに頭にはいらずただ馬鹿みたいに騒いでいた。