私、水本翼(みずもとつばさ)。
私には、人に言えない過去がある。
それは・・・・・・。
ケンカならだれにも負けたことがない。ということ。
地元ではみんなが私に恐れ、近づくものはいなかった。
けど、どれも全部、自分から起こしたものではない。
助けたり、あっちから吹っかけたものだし。
けどみんな、そんなことは信じてくれなかった。
助けてやったやつらでさえも私を恐れた。
族を何個も潰した。とか、ひとりで60人以上とケンカして勝った。とか。
ま、まあ・・・・・。
どれも事実で。
族を潰したのは、女の子を助けたときに女の子を襲ってたやつらが大体、
そーゆうやつらばっかだったから・・・・・。
一人VS60人以上ってのは、あっちがふっかけてきたんだし・・。
まあ、どいつもこいつも弱いやつらばっかだったけど。
女一人で男60人以上って我ながら異常だと思う。
まあ、そんなこんなであまりいい過去をお持ちでない私は、学生時代をすごした土地を離れ、一人、ここにきたのだ。
そこでは過去のことを封印して、全く違う人間のように過ごしてきた。
県外にも私の名は知れ渡っていたけど、さすがにここまできてはなかった。
だから、いままで必死に隠し通してきたのに・・・・・。
「はあー・・・・」
倒れている男たちを見ては再度ため息。
どーすりゃいいんだか・・・・・。