「_____祷ッ!!」


昔から、泣きたいことがあると祷は保健室で泣いていた。

それは、…全部俺の所為だ。



「今度こそ、やめる。だから、別れるなんて言うな。」

「嘘。それ、何回目?」


「ごめん。ほんとごめん。」



泣きじゃくる祷に、俺はあるものを差し出した。

本当は、明日渡そうと思ってた。



明日は、俺と祷の10年目の記念日。
俺の18歳の誕生日。



「なに…コレ。」
「ぜってえ、祷を大切にする。だから、俺と結婚してください。」