「なんで家に入らんの?」

『え……、ちょっと公園に行こうかなって…。』

「もう遅いやろ。家帰りぃ。」


龍はそう言ってあたしの腕を掴んだ。

あたしは咄嗟に龍の手を振り払った。


『いいでしょ別に…っ!』


なんで龍はこんな時にまで優しくするの……!?
あたしのことなんかほっとけばいいのに……っ。


「よくない。1人でウロウロしたら危ないで。」


龍はあたしの腕をまた掴んであたしを玄関の方に引っ張った。


『あたしの勝手でしょ!子供扱いしないでよ!』


どんなに抵抗しても龍はびくともしない。


「なんで子供扱いとかなんねん。心配してるだけや。」


龍はあたしの方は見ずにただ手を引っ張っていく。