「言うたで」


その時、ちょうど信号待ちで龍は車を止めた。
そしてサングラスを外してあたしの方を見る。


『なら、龍の指輪は、龍はあたしのだっていうシルシっ♪お仕事の龍はみんなの龍だけど…、2人の時はあたしだけの龍ねっ』


あたしはそう言って、体を龍の方に向けて、座席シートに寄り掛かるようにして龍を見上げた。
龍は少し赤くなっていた。


『龍…?』


あたしは首をかしげて龍を見つめる。


「お前さ、あんま可愛いことばっか言うなや///」


龍はそう言って赤い顔を隠すようにサングラスをかけ直した。