車の中には洋楽のバラード曲が流れている。


『なんか、いつもと雰囲気違うねー』


慎君たちと一瞬に乗る時は、いつも明るくハイテンポな曲が流れている。
きっと、慎君の趣味なんだろう。


「いつも慎が曲変えんねん」

やっぱり…(笑)

そう言えばたまに龍と慎君がどの曲を流すかでモメてたっけ。


『でも、慎君も車買うみたいだし、龍の好きな曲を聞けるね』

「せやな♪」


そんな会話の中ふと運転する龍を見ると、龍の右手には、あの指輪が光っていた。


『龍も指輪つけてるんだ』

「当たり前やろ♪」


龍はそう言って右手をかざしつみせる。


『お揃い増えたね』

「なー♪」


龍はそう言ってあたしの頭を撫でる。


『あ、ねぇ、一昨日さこれ"俺のやっていうシルシ"って言ったでしょ?』


あたしはそう言って、指輪とネックレスを見せた。