「あ、そういえば唯ちゃん今日どこで寝るんー??」


シャツを着た龍君があたしを見て言った。


『あ、…そのことすっかり忘れてた…』


あたしは龍君に言われて初めてそのことに気がついた。


「あたしたちは2人でここに寝るから大丈夫だよ。」


龍君の質問にあたしが答える前に亜紀がソファーで雑誌を読みながらサラッと答えた。


『ええ!?』
「はぁ!?」



そんな亜紀をあたしと龍君はほぼ同時に振り返った。


「え?何??」


亜紀はそんなあたしたちを1度不思議そうに横目で見て、また雑誌に目を戻した。



『亜紀は、慎君と寝るんじゃないの!?』


あたしは思わず亜紀に聞き返した。


「せやで。亜紀は
慎の部屋ちゃうん!?」

「ええ!?何で!?
あたし、唯とここで寝るよ。
唯を1人でここに寝かせるわけないでしょ。」

『あたしは1人で大丈夫だからさ、亜紀は慎君のとこ行きなよ』


一緒にお風呂に入るのも断られ、一緒に寝る気もない亜紀。
だんだん慎君が可哀相になってきた…(笑)ι


「駄目だよ。
唯、暗いの怖いでしょ!?
1人になんて出来ないよ。」


確かに、あたしはまだ
1人で真っ暗な中寝たりは出来ないけど…ここで、そんなあたしの事情を押し付けられないよね…。


「そうなん??」


亜紀の言葉を聞いて龍君があたしに聞いてきた。


「…うん……」


あたしは理由を聞かれたくなくて龍君から目を逸らした。