「おいっ、起きろよ!!」

『ん…』

「龍、唯!起きろって!」



慎君の声で目を覚ましたあたしは龍の腕の中にいた。



「何やねん…。
人ん部屋勝手に入って来んなや…。」



龍はまだ眠いみたいで面倒臭そうに言う。



「何言ってんだよ!!
今日行くんだろ!?いい加減起きろ!!」

「―!せやった…っι」



慎君のその言葉を聞いて、龍が急に起き上り、そのおかげで腕まくらをしてもらっていたあたしは龍の腕から落ちて、ベッドに顔を打ち付けた。



『…っι』

「あ…ごめんなι
痛なかったか?ι」



龍はあたしの体を抱き起こして謝った。



『ん…大丈夫。
ねぇ今日はどこ行くの?』

「ん~それはまだ秘密やで。」



龍はそう言ってあたしの腕を引いてリビングに向かう。