「うんうん、まりちゃんいい子だもんね~」


「別に違うよ……って」



今日…放課後!



「ごめん…なさい。私っ帰らなきゃ!」


「え?一緒に帰らないの~」


「そうだよ、まりや」


「今日……彩架くんが」


「――!行くなよ!」



がしっと斗真に掴まれた手首



「…なんで?早くしないと…待たせちゃう」


「あ…あー!な~んか公邸で騒いでるな~って思ったんだけど、彩架くんが原因か!」


「え…?」」


「うーんとね?つまり、彩架くんもう来てるよって意味」


「あ、行かないとっ」


「斗真~離しなよっ」


「………」


開放された手首



「えっと、ばいばい?」


「うん、じゃねー」



急いで玄関に向かう