「どの部屋でもいいか?」


「あ、う、うん」


手馴れた様子で
部屋を決め
カードキーを手に
その部屋へと進み

室内へと入った。


こんな所は
自分の目で見るのは
初めての事で・・・

昔、輝樹が
ラブホ行きたかったら連れて行ってやるぞ?
って言った時も

やっぱり、行く気になれず

結局 行かずじまいだったから・・・


こうして 
実際に自分の目で見てみると


こう・・・・


私の中での ラブホテルのイメージというものは

薄暗くて
フロントから おばちゃんの顔が出てきて・・・

古くて 少し不気味な雰囲気が漂ってるというのをイメージしてたという事もあって


まさか・・・こんな明るくて
クラッシックのような
静かな音楽が流れてる上に
高級感あって

こ、こんな きれいな所だったなんて・・・


しかも

何、この

ラブホテルとは思えない
室内の作りは・・・


ベッドが回ったり
鏡張りだったり
ピンク一色だとか

そんな物は 
現代のホテルには
存在してないようで・・・


大きなテレビに
シアターセット
ゲームだって、カラオケだってあるし

大きなベッドには
可愛いセッティングがしてあって

花びらとか散りばめられてるし・・・