「………取り敢えず、最後の質問。どうして、そんな詳しく知っているの?」
「…………………すまないが、それには答えることは出来ない。」
どうやら訊いてはいけないようだ。まぁ何となく理由は分かるが。
「他には無いか?」
「……………じゃあもう一つだけ。鍵の使い方は?」
「身の内から鍵を取り出す。ただそれだけだ。出し方は流石に知らないが。」
「ボソッ…………何か分かったかも………。」
(手の中に鍵があるイメージ……………)
目を開けると、手の中には一メートルは有にあると思われる金色の鍵があった。
「覚醒すると服装とか変わるんだな……。」
理事長の一言で私の服装や髪の色などが変わっていることが分かった。
服装は巫女装束にプラス日本の女神様がよく着ていそうな衣装で、透明な天の羽衣みたいな長い衣を頭から被っている。髪の色は、桜色がベースの綺麗なグラデーションになっており、髪は赤い紐で後ろに脇の髪をまとめ、紐の先には金の鈴が付いている。瞳は深い紫で金が散らばっていた。
「変わり過ぎじゃない?」
と、思わず声に出してしまった。
それもそうだろう。普段のリリアの容姿は黒目黒髪だ。
まぁ、顔の造形は変わっていないのだが。
「そんなに変わってないだろう。まぁ綺麗だが。」
「そうですよ!とっても綺麗ですよ!!」
と、二人に言われた。
「えっと、ありがとう?」
「何で疑問なんだ………。」
「何となく?」
「はぁ…。まぁいいや。取り敢えず、君には破壊されたものを元に戻してほしい。その際は顔は隠すように。後、正体は例え誰であろうと俺とセシル以外には絶対にばらすなよ。」