「はい!じゃあ私いいですか?」


「どうぞ。」


「えっと、三人は同じ苗字ですけど関係は何なんですか?」


「じゃあ私が答えるね。えっとね、私達は従兄弟どうしで、黒兎と白兎は兄弟なの。これで大丈夫かな?」

「は、はい!だ、だ、大丈夫です!」


「はい!華紅夜さんに質問!!何で九尾狐の獣人何て嘘ついたんですかー?」


「別に嘘はついてないのだけど………。」


「嘘よ!私知ってるのよ、九尾狐の獣人には尻尾が九本あるのよ!!あなた一本も無いじゃない!」


邪魔だと思って仕舞ったままにしておいたら変なところで仇になってしまったようだ。


「別に目に見えるものだけが全てとは限らないよ。…………ほらね?」


そう言って私は仕舞っていた尻尾を出した。


「嘘………。そんな事普通の獣人は出来ないわよ……………。」


「因みに補足しておくと私は先祖帰りなのよ。私のご先祖様に九尾狐がいたってだけよ。」


ヒュッ


そう言うと、一瞬殺気がして、ナイフがおよそ100程投げられた。


そのすべてを空間に吸い込み、ナイフを放った奴の頭上に繋げ固定し、時魔法で相手の動きを止めた。

「一体、どういうつもりなのかな?」


私はナイフを放った奴―――――――赤髪の男にそう言った。


「……………九尾狐の獣人は強いと聞いたから、つい…………。まさか此処まで強いとは思わなかった…………。」


どうやらただの力試しだったようだ。

「もし強くなりたいのなら相手と自分との力の差に気付けるようにならなくちゃ駄目だよ?赤髪くん。」


「………………はい。すみませんでした………。後、俺の名前はクロア・アンクロード・フィアーズだ。」

「クロアか、よろしく!」

「はい!一段落ついたところで昨日連絡した通り、今日は一日使って魔武器、使い魔召還します。後5分で始めるんで第一闘技場に遅れずにきてください。遅れたら成績1にしますよー。」


そう言ってセシルは瞬間移動でいってしまった。