教室にいる。
先生は何かを言っている。
でも那子は手元を見てばかり。
このノートの上でペンをもってる手の形が好き。
当てられた。
那子は立った。
でも頭の中には空のことばかり。
なんだかほんとに疲れちゃった。
そのまま教室を出た。
呼び止められる声
聞こえない。
誰も呼んでいないから。
ため息をつく。
頭の中には
空の蒼さと
アイツの声だけが
ずっと
ずっと。