那子は走っていた。
学校のまわりの道を
時々歩きながら。
ふと
空を見上げてみた。
色は水色の絵の具にちょっとだけ
白の絵の具を足したくらい。
でもなかなかこの色ってできないんだよね。
そんな間にクラスメイトは那子を抜いていく。
なんだか少し疲れちゃった。
だんだん那子の頭の中は
水色を失って白くなっていった。
少しずつ。
また
少しずつ。