「意味わからーん。」 シャーペンを投げた俺に結良ちゃんは顔を歪める。 「やる気ないんだったら、私帰るよ?」 「…ごめんなさい。」 今、放課後の誰もおらん教室で結良ちゃんに勉強教えてもらってる。 「まったく。いくら私が賢いからって何でこんなバカに教えなきゃなんないわけ。 そもそも、あんたがバカだから悪いんだよ。 さっさと頭よくなれよ、まじで。」 またまた~そんな照れ隠しして。 一昨日、死ぬほどうれしいことがあった。