「ふうっ…。やっと撒いた? 」 「みたい♪」 こんだけ走ったのに、結良ちゃんの息が乱れることはない。 「結良ちゃん、すごいな。」 「んー?そんなの知ってるけどねー。」 そう言って、俺のナマケモノの耳を触る。 「これ、意外にプヨプヨしてる。」 「やろ?」 右手は、耳に。 左手は俺の右手に。 「結良ちゃん。」 「ん?」 「好き。」 「知ってるって。」 ギュッと抱きしめた。