「・・一途だよね」
彩の突然な発言に、口に運びかけたペットボトルを戻してフタを閉めた。
「な、誰が!?」
「裕香、だけど・・??」
「あぁ、裕香か」
一瞬、自分のことを言われたかと思った。
「今回はめずらしく長続きしてんじゃん??」
彩はそう言うとステージに座った。
「・・そーだね」
あたしも隣に腰を下ろす。
裕香はバレー部が休憩に入ると、毎日ネット越しに大谷と話をしている。
席替えのとき、学級委員の友達に頼んで、クジに細工をしてもらったらしく、今は席も隣。
もうすぐ修学旅行だから、一緒に行けると喜んでいた。