あたしたちは、2人で紅白幕を運んだ。

少し背伸びをして、体育館の壁にあるフックに幕の留め金を引っ掛けていく。



隣で、白崎が同じ作業をしている。

何気に、背高いんだな・・



「・・何?」


白崎がこっちを見た。
無意識のうちに、見つめてしまっていたらしい。


「あ、いや・・背高いんだなぁと思って」


あたしは少し恥ずかしくなって、下を向いた。


「あぁー・・最近、伸びた」


白崎は作業を続けながら言う。


「何センチ??」

「175」

「へぇ・・」


大谷より高いんだぁ・・

なんて、また大谷と比べてしまう自分が嫌になる。