「白崎くん、平岡さん」



後ろから突然名前を呼ばれ、ビクッとして振り返る。


そこにはおばさんが立っていた。



「ちょっと手伝ってもらえませんか?」


おばさんはそういって手招きする。


話、聞かれてたかと思った・・・



「これ、張って下さい」


おばさんはそう言って、体育館の壁全面に張られるであろう、紅白の幕をあたしたちに渡すと、別の場所へと歩いていった。



「は!?2人だけで!?」

「ありえないでしょ・・」


あたしと白崎は顔を見合わせる。


「どーする?」


白崎が言った。


「・・やるしかなくない?」