「・・は?」


そこにいたのは、大谷だった。


「お前、ココ?」


大谷が、眉間にしわをよせながら言う。


「・・そーだけど」

「うわッ・・最悪だ。マヂで」

「こっちのセリフだし」


本当に、最悪だ。



あたしの性格は、一言で言うと“怖い”らしい。
小学生のときから、男子としょっちゅう喧嘩をしてた。

そんな自分を変えたくて、中学に入ってからは精一杯努力した。
・・というより、猫をかぶっていた。

それでも、大谷といるときだけは、なぜか自分を隠せない。


1年のとき、クラスが違ってすごくほっとした。
2年で一緒になってからも、露骨に避けてきた。

なのに・・・


今までの苦労が水の泡だ。





「たかがワイドショーの占い、か・・・」


自分の発言を、少しだけ後悔した。



次の席替えは、どうせ3学期。
それまでどうやって生活すんのよ・・!?








1人で頭を抱えていると、おばさんが教室に戻ってきた。