涙を流したのは、何年ぶりだろう・・? 喧嘩したって、 怒られたって、 めったに泣いたりしないあたしが・・ こんなに泣けるなんて、知らなかった。 誰かを思って、こんなに泣くなんて・・・ 大谷の居なくなった教室で、 声にならない声を上げて あたしは泣いた。 涙が乾いて、精一杯の笑顔でおばさんに手渡した感想文とクラス名簿には・・ 複雑な円を描いたシミが、 無数に広がっていた。