「・・何なの、お前」


大谷は、今、どんな目であたしを見ているんだろう・・

今のあたしは、大谷の目に、どう映っているんだろう・・



怖くて、顔を上げられない。


「・・・もう、ほっといて」


今のあたしには、かすれた声でそう言うしか出来なかった。


「お前・・・」

「いいから!!もう、あたしに構わないで・・・」


あたしは嗚咽の混じった声で叫んだ。



「・・わかった。もう勝手にしろよ」



大谷はそれだけ言うと、乱暴にドアを開けて教室を出て行った。



「―・・っ・・・」


独りになった瞬間、

涙が溢れた。