「ちょっと、麻耶!さっきの時間どこ行ってたの?」
2時間目が終わると、彩がかけよってきた。
「あぁ・・ちょっと、気分悪くて」
「もう、ならそう言ってよ」
「ゴメン」
次は選択授業。
あたしたちは音楽。
「そーいえばさ、途中で大谷もいなくなったんだけど・・」
音楽室へと向かいながら、彩が言う。
「麻耶、一緒だった??」
「・・・まさかぁ!」
あたしは咄嗟に答えた。
ウソ・・ついちゃった。
「そっか。裕香が心配しててさぁ」
そういえば、裕香がいない。
「ねぇ、裕香は?」
「あぁ。なんか、気分悪いって保健室行ったよ」
「・・・そっか」
音楽室からの帰り、保健室に裕香を迎えに行った。
でも、あたしと裕香は気まずくて・・
結局その日は、あまり話をしなかった。