「さっき、何話してたの?」 「お兄ちゃんと?」 「そう」 「お兄ちゃんが、“お前の姉ちゃん怖いだろ”って」 アイツ・・・ 「なんて答えたの?」 あたしは浩太を少し睨んだ。 「“ずげー怖い”」 浩太はそう言って笑った。 あたしは浩太の頭をバシッと叩いた。 「いってぇー!!」 大袈裟に頭を抑える浩太を放置して、あたしは自転車に乗った。