あいつ……? 「今月も、水野と会わせないように気をつけるんだろ?」 アイツトミズノ… 瞬間 俺の頭の中で、あの写真とあの人の顔が、そして水野の笑顔が、フラッシュバックされる。 そうだ。 今回も気をつけないと────── あの2人が出会ってはいけない。 そしたら2人とも、結果傷つくだけだ。 教室の空気が、はりつめた。 「はい」 俺は気がつくと、何故か敬語で答えていた。