「それと、」 その声で、今度こそ踏み出そうと思っていた足が、廊下につく直前に止まる。 これ以上話していたら、長くなりそうだ。 まだそんなに時間は経っていないけど、水野が待ちくたびれてたら申し訳ない。 「部長ー、俺そろそろ…」 言いかけた俺の言葉を、部長は塞いだ。 「あいつ」