振り返ると、さっき見た時と全く変わらない、遠くを眺める部長。


その力強い言葉に、自然と口元が緩む。


「言われなくても…」


俺は、右の人差し指で部長に向かってアッカンベーをした。

「あんたにはぜってー負けねー」



俺の言葉に、部長はフッと微笑んだ。


それから、俺の行動を察したのか、頭の後ろに目でもあるのか、部長はゆっくりと俺と同じ様な動きをした。


アッカンベー


何度も言うけど、目線は窓の外のままで。