ユウキの手を振りほどいて、わざとらしく直す。


「俺はね、ナオさんを超えたかったんだよ。そして、頂点に立ちたかった」


「それ、本気で言ってんのか」


「ヤったあとにそれ、聞くんです?」


ユウキが歯を食い縛る。


「まぁ、俺が適当に集めた奴らも殺られちゃって結局は果たせなかったんですけどね。俺も、負けちゃったし」


やれやれ、といった仕草で仲間の方に向き直る。


「わかったか、今日呼んだ件はこれがあったからだ」


「ハル、お前真正面からナオさんに挑んだのか」


ウミが怒りを隠しきれないといった表情でハルを睨みつける。


「まさか、人質。取らせてもらってましたよ。ねぇ、ナオさん」


げっ、こいつ途中でウミたちの怒りの矛先を俺に向けさせようとしてやがる。