学校を出ようとした時、
学校の外に他校の生徒が1人
ポツンと立っていた。



………………ユミだ。


付き合ってるのバレたか…
どうしようと思ったけど
知らんフリしてユミの目の前を
通った。





「あ!!!蘭の」



案の定、声をかけられてしまった。
しかも蘭君の…って言うことは
付き合ってるの知らないのかな?


「あ…どうも」
素っ気なくユミに返事を返すが
ユミはとても笑顔でこちらを見つめる。

「結乃ちゃんだよね?ユミです」

ギャルのわりに礼儀正しくて
ビックリした。
ユミは地元にある私立の学校に
通ってるらしい。


話があると言われて近くの
ファミレスに入る。

相手は評判の悪い女…
何を言われるのか不安で仕方なかった。


ユミは頼んだミルクティーを
静かに飲むと何やら話をし始めた。

「あたしね、廉と別れたんだ…廉とはね、4年も付き合ってたんだけど…理由も無しに振られちゃって…」

ユミが話をし始めて腕にブレスレットしていることに気がつき、
見えないところでブレスレットを外した。


「そ…そうなんだ…」


「本当は高校も同じ所行くつもりだったのに、あたしバカだから落ちてさ…本当後悔…………」

ユミの目は昔を思い出して
るかのように寂しそうな目をしていた。


今目の前に居る結乃が浮気相手
だと知ったらユミは結乃の事
どうするつもりなんだろう?

ミルクティーをかけられる?
髪の毛を引っ張られる?



想像するだけで鳥肌が立つ。