「何で別れるって言ったの?」

別れ話してくれていたのは
結乃にとってチャンス。

でも、別れる理由が知りたかったんだ。


結乃…どこまで2人の問題に
首を突っ込んでいるんだろう。


「…なんでだろうな~」

はぁ…………

と大きなため息をついて………


ギュー…………………

「え!?」


「…………このまま」



時間が止まってほしいって
切実に思った。

だって、廉から抱きついて
きたもん……………。

結乃は何も言わずにそのまま
…………抱き締められたまんま
ボーッと過ごしていた。


雰囲気に流され、自然と
廉を抱え込むように抱きつく。


甘いけどどこかサッパリしている香水の香りー……………。


結乃は抱き締められた時に
何もかも忘れられる。


離れて欲しくないよ。
ずっとこのまま……………。