倉庫で出会った人たちも
結乃が女役ってのは気づいたかな?

ま、どうでもいいや。

自分の部屋にある、化粧ポーチ
やコテを全部エアコンの効いた
リビングに持ってくる。


ママに今から出かけるの?
と聞かれ、ウキウキな結乃は


「まあね♪」
と自慢気に言ってやった。


鏡を開いて、いつもの手順で
メイクをしていく。

ツケマをキレイにつけて
眉毛を描いて…

メイクはほんの30分程度で
完了し、夏休みに入ってすぐ
染めた、イエローベージュの
髪の毛を手際よく巻いていく。


彼女と居てもいい。
だけど、結乃に気づいてほしい

そんな事思うと切ないけど、
今日は気にしないって決めたんだ。


「ママー服どっちがいいかな?」
ママと2人ファッションショー
はスムーズに進み、結乃は少し
大人っぽい服を着た。